アイリスライト(2)
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君がただ「幸せ」って言う1秒が作れたら
それだけでいつも僕は僕になれる
その泣き顔が笑顔に変わるのなら
それだけがきっと僕の生きる意味だ
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サビの言葉がこの曲の全て。
これが主人公が1番伝えたいメッセージである。
大切な誰かが幸せって思える1秒を作れたらそれほど尊い事はないだろうし、大切な人の泣き顔を笑顔に変えることができたら、それこそが生きてる意味だって言えるんじゃないだろうか。
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空から降るネオンは冷たくて
自分を守るように震わせた胸
ゴミ箱に誰かの色褪せた夢
人混みでも誰もいなくて
足跡が汚すグレーの歩道
聴こえるのはたった二つの鼓動
一つが君の、一つは僕の
ねぇもう少しだけ重ねておこう
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情景を想像すると、ものすごく寂しい景色である。ネオンライトが照らす都会の街中、ゴミ箱を見たら誰かに捨てられた夢、人混みの中のはずなのに誰もいないように感じるこの寂しさ。そんな中でも聞こえてくるのは大切な誰かの鼓動。大切な誰かの鼓動だけがこの寂れた街で僕を突き動かしている。
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どんなカメラを使ったってきっと
心の中までは合わないピント
言わない事は聞かないさ
ただ涙が枯れるまで手は離さないから
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ここで、前もブログにあげたフレーズが出てくる。
どんなに高性能なカメラを使ってピントを合わせたって、相手の気持ちまでは見えるわけがない。だからといって探ることもしないし言わないのなら聞かない。でも、あなたには泣いているよりも笑っていてほしいので、それまではいつまでも待っている。
そして、冒頭と同じサビのフレーズが流れて2番に続く。この2番の方に、先日もブログで書いた作者のこの歌に込められた全てのメッセージが含まれている。
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悲しさが生んだ涙
追い討ちかける誰かの正しさ
一つだけ君を守る形があるとしたら
きっとそれは優しさ
君の嫌いなアイツも
大切な誰かの未来図を作るため
泣きながらナイフを振りかざして
自分も傷を負ってるのかも
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何かがあって悲しむ事はあるが、それにさらに誰かの「正しさ」が加わってその悲しみに追い打ちをかける。しかし、そんな状況に追い込まれたあなたを守ることが出来る手段が一つあり、それは精一杯の優しさを注ぐ事であると思う。
そして、ここからが1番大事なところ。
君に大切な人がいるように君にとって嫌いな人にも誰か大切な人がいて、君が嫌いな人はその大切な誰かの未来を守るためにナイフを振り下ろした結果、あなたとの溝が生まれてしまったのかもしれない。しかし、嫌いの向こう側が見えないからお互いに傷ついて嫌いのままになってしまっている。
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戦う事は悪か正義か
みんな隣の誰かのせいにした
白、黒、黄色、流す血の赤
混ぜるアイはまだ足りないのかな
世界の裏側までは見えないけど
せめて君だけはそこにいてよ
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大切な誰かのためにナイフを振り下ろした、果たしてそれは悪なのか、正義なのか。その答えは分からないが、みんな嫌いのままだから誰かのせいにしてそれは悪のままになっている。その結果、こうして今でも世界中で争いが絶えなくなっている。
白人、黒人、黄色人種、様々な人が争ってはいるが流れる血は全て赤色。ということは、足りない藍(愛)を加えれば全てが調和して良い世界になるのではないか。
世界の裏側まで愛で包む事は出来ないが、そうであるならば、せめて、自分の大切な君だけは幸せなままここにいて欲しい。
そして、最後にこのフレーズが流れる。
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君がただ「幸せ」って言う1秒が作れたら
それだけでいつも僕は僕になれる
その泣き顔が笑顔に変わるのなら
それだけがきっと僕の生きる意味だ
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自分にとってかけがえのない君が「幸せ」って言える1秒が作れるのならば自分も幸せで、それでこそ自分は自分でいられる。
自分とってかけがえのない君の泣き顔を笑顔に変えることができるのならば、それこそが僕の生きている意味である。
この曲があるから俺は大切な人たちを全力で愛そうとするし、そして、自分も誰かにとっての大切な人でありたいと思う。
SKY-HI / アイリスライト